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書籍|川瀬敏郎|花をたてる

書籍|川瀬敏郎|花をたてる

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*増刷しました(2024年10月末刊)

『花をたてる』
著者|川瀬敏郎
発行|2021年7月20日/新潮社青花の会
撮影|野中昭夫/青木登/菅野康晴
装丁|長田年伸
A4判/上製本/函有/カラー208頁

「この国への遺言と思って取り組んだ本」──不世出の花人が15年の歳月をかけた集大成であり、花とは、日本とはなにかという問いに一身でこたえた、偉業というほかない書。『芸術新潮』連載「川瀬敏郎─たてはな神話」(2006-11年)を大幅に増補、加筆。


『花をたてる』は、いけばなの起源とされる「たてはな」と対峙したいという、私の積年の思いが出発点となっています。「たてはな」は、かたちは単純ですが、宗教と芸能の境にある際疾い花です。芸能に傾くと形式へ収斂され、「たてる」という本質からは遠退きます。私は、芸能の先にある、生命の始源へと通じる花を求めました。もとより正解などなく、「芸能の先の花」をかたちにするには、私自身が「たてる」を生きるしか道はありませんでした。試行錯誤の連続でしたが、至福の日々でもありました。撮影から15年を経て、「たてる」を生きた軌跡が1冊の本となり、ようやく私の手元を離れる時が来ました。お手にとっていただければ幸いです。(川瀬敏郎)


川瀬敏郎 KAWASE Toshiro
花人。1948年京都市生れ。幼少より池坊の花道を学ぶ。日本大学芸術学部卒業後、パリ大学へ留学。演劇、映画を研究するかたわらヨーロッパ各地を巡る。74年に帰国後は流派に属さず、いけばなの原形である「たてはな」と、千利休が大成した自由な花「なげいれ」を軸に、花によって「日本の肖像」を描くという独自の創作活動を続ける。2009年京都府文化賞(功労賞)、13年京都美術文化賞を受賞。著書に『花会記−四季の心とかたち』(淡交社)、『川瀬敏郎 今様花伝書』『川瀬敏郎 一日一花』『四時之花−なげいれ稽古録』(いずれも新潮社)など。


目次

玄人の花

古層
・土/ヒルコ/依代/スサノオ/常若/スクナビコナ/根の国/七枝刀/天の岩屋戸/神饌/荘厳/草木国土悉皆成仏/唐様の美/ハナ

芸能
・山をたてる/なげいれ/三具足/花王以来の花伝書/神の木/供花/ハレとケ/風姿花伝/七夕法楽/双花瓶/バサラ/少人の花/室町の美/再生/同朋衆/天地人/禅僧の花/禁忌/桃山の華/草木の風興/さび/入らずの森/花道/ツクヨミ/砂の物/専好立花/稲の国

肖像
・空海/西行/明恵/世阿弥/後鳥羽院/源実朝/能阿弥/雪舟/足利義政/一休/珠光/本阿弥光悦/千利休/松尾芭蕉

祖形
・宇宙樹/緑/神仏習合/平和/生死/水/縁起/鎮魂/花を生きる

啓示

あとがき

*以下のサイトではより多くの内容を御覧いただけます
https://www.kogei-seika.jp/book/hana_o_tateru.html


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