No.2476　浄瑠璃寺摺仏　平安時代後期

額サイズ / 約27.5 × 46.５cm

京都、浄瑠璃寺本堂の国宝阿弥陀如来のご胎内から発見された阿弥陀如来坐像の摺仏で、現存する仏教版画のなか最も古い制作として注目されています。
浄瑠璃寺には、十二体一版を用いて七十二体を押す印仏と、百体一版で摺仏とする2種類が存在しますが、こちらは百体一版の摺仏です。
百体の版は紙サイズより大きく収まりきれないため、紙のいちばん端を接いで摺るのですが、これはその継ぎ足し部分の残欠です。

一番の魅力は何と言っても縦一列に並ぶ阿弥陀さまの愛らしさで、それぞれ違う表情で微笑ましく見守ってくださる優しい眼差しは、浄土への安らかな導きを表しているようです。
細くシャープな金彩の額縁も美しく、現代的な空間の中でも違和感なく馴染んでくれると思います。

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