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講座|沢山遼|工芸批評|全3回

講座|沢山遼|工芸批評|全3回

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1|2024年4月11日(木)18時−20時|開場17時半
2|2024年5月9日(木)18時−20時|開場17時半
3|2024年6月13日(木)18時−20時|開場17時半
会場|工芸青花|東京都新宿区横寺町31 一水寮(神楽坂)map
定員|15名


内容|美術と、工芸/骨董を架橋できる稀少な批評家、沢山遼さんの連続講座です。テーマは「古道具坂田」「バウハウス」「柳宗悦」の3回。工芸には批評がない、といわれてひさしく、また、工芸に批評はいらない、ともいわれてひさしい気もしますが、批評すなわち言葉による解釈を知ること、その作法を身につけることで、はじめて他者と、フェアに、(「眼くばせ」的やりとりではなく)オープンに、工芸/骨董について対話できるのではないかと思います。


講師|沢山遼 SAWAYAMA Ryo
1982年生れ。美術批評家。武蔵野美術大学造形研究科修士課程修了。著書に『絵画の力学』(2020年、書肆侃侃房)。主な共著に『現代アート10講』(2017年、田中正之編著、武蔵野美術大学出版局)、『絵画との契約―山田正亮再考』(2016年、松浦寿夫ほか著、水声社)、『今、絵画について考える』(2023年、国立新美術館編、水声社)など。


沢山さんから|
工芸や古物の一愛好者にすぎなかった私は、この数年のあいだ『工芸青花』編集長の菅野さんからの求めに応じるままに、素人にもかかわらず、工芸についての批評を書くことが増えました。しかし、近代という時代を考えるうえで、工芸こそ、避けて通ることのできないものであると今では感じています。近代(モデルニテ/モダニズム)とはまず、美的領域として発見されたものであり、なかでも工芸は、精神と事物との関係、社会と文化との関係、生産と労働との関係を、美的なものとの関係において捉えなおそうとするものだったからです。3回にわけて行なわれる今回の講座では、「古道具坂田」「バウハウス」「初期柳宗悦」をテーマとして、工芸と近代との関係について考えてみたいと思います。

1|古道具坂田ふたたび
古道具坂田は、モダニズムの芸術の影響を受けながら、同時に、利休や柳宗悦らの実践を日本文化の核心にあると捉え、それを戦後日本の文化状況のなかで復活させようとしました。それらの実践をふまえ、坂田さんは一貫して、生活のための道具という実用的なものを取りあげました。しかし、店に並んだとき、それらの道具は、朽ちていまでは実用性を失ったものでした。いま振り返ると、坂田さんが、その背反こそを重視していたのはあきらかです。生のための道具が、生きた世界から脱落すること。それが坂田の「美」の条件でした。とすれば、古道具坂田の実践は、生と死に引き裂かれた、ひとつのパラドクスであったといえます。この講座では、古道具坂田における生と死の引き裂かれを、戦後の日本文化を考えるためのふたつの最重要テクストである、小林秀雄「無情という事」と坂口安吾「日本文化私観」の二つの(対極的な)文章を通して考えます。

2|バウハウス再考:事物と身体
バウハウスというドイツの芸術の学校は、教育機関であると同時に、実践的な生産共同体であろうとしました。バウハウスはゆえに、大学であれば学科に相当する教科過程を、モノを生産する「工房」と呼びました。さらにバウハウスは、初代の校長であるグロピウスが唱えたように、応用芸術(工芸)と純粋芸術(美術)の区別を撤廃することを掲げたことでも知られています。また、その工房は、絵画や彫刻などの芸術ジャンルによる区分ではなく、金属や織物などの、素材ごとに区切られていました。すなわちそこには、すべてのモノを事物として一元化する思考があったといえます。同じように、表現主義の影響を受けていたバウハウスが目指したのは、学生たちがジェンダーや人種などの帰属から解放され、個々の自律した主体としてその能力を開示することでした。そこから、バウハウスは、事物と身体との連動=水平的な交渉を取り戻そうとしたといえます。モダニズムの工芸の起源にあったはずの、事物と身体の交渉という問題を再考します。

3|柳宗悦と霊的な力
民藝運動は、精神と物質をいかに結合するか、という問いに貫かれていました。その萌芽は、心霊現象を科学するという内容の論考を収録した最初の著作『科学と人生』(1911)に顕著に現れています。当時の柳は、心霊現象を科学的に解明することに強い関心を抱いていました。柳は心霊現象を精神的領域に、科学を物理的領域にあるものと考え、それらを架橋することで、精神と物質を結合させようとしたといえます。柳はこの本の存在を履歴から抹消しますが、この時期の柳の思考は、神智学や神秘主義に影響を受けた抽象芸術の誕生や、精神の科学であったフロイトやユングの精神分析、X線や放射線の発見、各種の遠隔通信技術の発展などとも時代的に並行しているという点において重要です。それらはいずれも、見えない領域への関心に突き動かされた動向でした。ゆえにこの当時、オカルトこそが、これら諸領域をつなぐものとして期待されたのです。民藝を考えるヒントがここにあるかもしれません。


2)「古道具坂田」外観/2011年撮影……第1回
3)アルマ・ブッシャー《ハウス・アム・ホルンのための子ども部屋用家具》/1923年……第2回
4)アンナ・カッセル《No.11》/1915年……第3回


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