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書籍|吉田昌太郎|Paper Romanesque

書籍|吉田昌太郎|Paper Romanesque

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『Paper Romanesque』
著者|吉田昌太郎
発行|2026年3月25日/antiques tamiser
撮影|吉田昌太郎
B5判/並製本/カラー80頁/500冊限定
with English translations


「ロマネスクと私たち」展にあわせて制作された作品集。古道具屋である吉田昌太郎が制作した、古紙で作られた小さな教会23点をオールカラーで収録、英訳つき。


吉田昌太郎 YOSHIDA Shotaro
骨董商。1972年、母親の実家のある東京で生れ、栃木県黒磯で育つ。1996年から骨董店で4年の修行を経て、2001年に麻布十番にて「antiques tamiser」を開店。2005年、恵比寿に移転。2009年、東京と黒磯との2拠点生活を始めるとともに、「tamiser kuroiso」を開店。2022年、東京を離れ、故郷にて「antiques tamiser & tamiser table」を 新たに開店。店舗、住宅の空間プロデュースも手掛ける。国内外を問わず仕入れに出かける日々。著書に『アンティークス タミゼ・スクラップブック』(筑摩書房)、『糸の宝石』(ラトルズ)、『かみのいえ』(自費出版)、『オルガの木靴』(目の眼)等。


本書より|
 さて、今回「ロマネスク」というテーマで紙を素材に何かをつくってみないかというお話(新潮社の美術工芸誌「青花」企画の催事)をいただき、初めてその漠然とした題材に向き合った。自分にとってロマネスクとは、温かい西陽をたっぷりと浴びた重厚な石積みと祈りの音が響き渡る空間を思い起こす。重く揺るがない構造の中に、ひそやかな温もりが宿るイメージ。脳裏に浮かび上がる丘の風景、石畳に葡萄畑、村一番の高さを誇る教会、周辺全体が穏やかなベージュの色を纏っている。そのひとつの建物を思い描きながら、手に集まる一枚一枚の紙の表情と色を重ね合わせ形を作りあげる。今回組み立てた建物は、ミントのトローチ、帽子、ローソク、服の型紙、ガラスの乾板フィルムなどが収まっていた外箱を解体し、再構築している。貼られたラベルの色や印字された文字をそのまま活かしたものもあれば、繋ぎ目や滲み着いた汚れをそのままにしたもの、化粧紙の下に隠れるわずかな赤みのさす紙、裏面をあえて表面に使ったりとさまざま。約半年間、自分の頭の中のイメージを追い、思うままに手を動かし作り続けた。
 私の想うロマネスクの建物がそこにあり、その周辺の風景があなたにはどう見えるのだろう。建物から広がるそんな景色を、みなさんにも楽しんでいただけたらと思うのです。


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